拡張子を表示?

マシン語の仕組み

私達がなんとなく理解しているように、コンピューターが行っている『処理』というのは、とても単純なものです。
基本的にコンピューターが行う処理は、『スイッチを入れる(1)』、『スイッチを切る(0)』という2つの行為のみです。
全ての処理は、その『1/0』によって行われているのです。
そんなまさか、と思われるかもしれませんが、想像してみてください。

コンピューターにプログラムされている特定のソフトウェアを呼び出して動作させる際、私達が行っているのは、『言葉で指示する』のではなく、『クリック(キーボードで指示)するか』、『クリック(キーボードで指示)しないか』という2つだけです。
誰もパソコンに話しかけて行っているのではありません。

ですから、コンピューターは、いわゆる『どっちつかず』の行動を取ることはできません。
イエスかノーか、これが全てなのです。
もちろん、その『1』と『0』で処理が行われるためには、各OS、ソフトウェアに膨大なプログラムが必要となりますが、結局はその1と0に集約される、と考えて良いでしょう。

コンピューターへの指示

コンピューターはいわゆる「中途半端」な指示を受け付けてくれませんし、現にされても困りますから、特定のファイルなどを呼び出したり、プログラムを実行させたりする際、それが特定のプログラムで動作させることのできるファイル形式であると認識させる必要があります。
例えば私達は、お互いが家族である、ということを、『同じ名字である』ということで通常は証明しています。

例えば3人の「家族」と2人の「他人」が一緒に同一空間におり、首から自分のフルネームが記載されたプラカードを提げている場合、そのうち3人が家族であり、2人が全く関係の無い他人であることは、「家族」である3人の名字が同一で書かれてあることから判断できます。
しかし、もし実際は家族である3人のうち、2人が全く異なる嘘の名字がプラカードに記載されていた場合、その3人が家族である、ということを名前だけで証明することはできませんし、客観的に判断もできません。
固有の「名前」だけでは、それらの人間の関係性を、表すことはできないからです。

拡張子の詳細

同様に、コンピューターの内部に収納されたデータファイルを読み込もうとする際、動画ファイルと画像ファイルを区別する必要があります。
コンピューターはその『名前(ファイル名)』だけで『動画』か『画像』なのか、という点を判断できないからです。
そこで一番簡単な方法なのが、いわゆる『名字』のような、同一の種類のファイルを区別する共通項を語尾に付けてあげることなのです。

それがいわば、『.jpg』(画像)や『.mp4』(動画)などとして表示される『拡張子』です。
これによってコンピューター側は、何がどのファイルなのかを判断することができます。
逆に言えば、もしこの拡張子が何らかの原因によって、全く関係の無い別の文字列に全て書き換えられてしまった場合、コンピューターはファイルの種類を判断する手段を失い、全てのファイルを読み込むことはできなくなります。