ドライバ?って何それ?

コンピューターと私達の関係

コンピューターと私達人間、それは似ても似つかないもの、と考える方もおられますが、実はある点においては、とても似通ったものであるとも言えます。
私達人間は、脳という全ての行動に関する命令を行う器官から、神経回路を伝わって、体の様々な部分を動かしています。
脳は人間の動作全てを管理しており、脳のスイッチがもし切れてしまうと、私達は生命活動を維持することはできません。

コンピューターも同じく、OSという脳が、コンピューターが行う全ての「行動」を指示し、管理しています。
脳と同じく、OSが機能しなければ、パソコンやスマートフォン、タブレット端末などは、ただの箱になります。
しかし、私達人間は、脳だけで生命維持を行っているのではありません。
脳が指令を送る「指令先」が必要になり、手や足、目や口といった様々な部位が、行動や欲求に応答しようと、また、特定の目的を達成しようと動作します。

OSの仕組み

コンピューターも同様に、OSという脳が指示を送る、いわば「腕」や「足」を動作させるための『ソフトウェア』が必要なのです。
腕や足は、いわば、『デバイス』と呼ぶことができます。
デバイスとは、プリンターやUSBメモリ、ハードディスクやSSD、キーボードやマウスなど、OSによって動かすことができる、様々な外部に装着する装置のことであり、それらはUSB端子というインターフェースを介して動作します。

そして、そのデバイスを動かすためのソフトウェアのことを、『ドライバ(デバイスドライバ)』と言います。
例えば、パソコンに単純なキーボードをUSB接続で取り付ける場合でも、このデバイスドライバが機能しないと、キーボードは動きません。
なぜなら、その『キーボード』という外部接続機器が、きちんとそのOSに対応した機器であるということを認識させなければならないからです。
ですから、特定のデバイスを動かすうえで、『ドライバ』という存在は欠かせないものなのです。

ドライバーの仕組み

最近では、このデバイスドライバは、接続した際に自動的にインストールされるものが多くなりました。
複雑な処理を必要とするプリンターなどは、光学ディスクやインターネット経由でデバイスドライバをダウンロード、インストールする場合があります。
このドライバは、いわば脳からの指令を正しく処理する働きが求められるので、正確な動作が必須となります。

もしこのドライバが正しく動作しないなら、デバイスが予期しない動作を引き起こし、故障やデータ消失の原因となります。
特定のデバイスやソフトウェアを動かしているとき、動作が不安定になる場合は、一度デバイスドライバをアンインストールしてから、もう一度インストールする、という方法が推奨されますが、それによって状態が改善される保証はありません。