プロトコルって何?

ネットワーク上に存在するデータ

いわゆる『ネットワーク』上には、様々な『データ』が常時流れています。
『漂っている』という言い方をしても良いかもしれませんが、それらは原則的に、途中で止まったりすることなく、一定方向に進んでおり、データが何らかの意思を持って進んだり戻ったりすることはありません。
それらのデータは、パソコンやサーバー、スマートフォン、タブレット機器など、様々な機器から、様々な目的を持って「配送」されているのです。

私達が何か郵便物を送ろうとするときも、必ず『宛先』『送り先』『目的』がはっきりしています。
そしてそれは、必ず決められた一定の順序を辿って、宛先に送られることになります。
ネットワークの世界において、その『決められた一定の順序』のことを、『プロトコル』と言います。

いわば、データをやりとりする際の、「ルール」や「決まり」のようなもの、と言うことが出来ます。
もしこの決まりがなければ、ネットワーク上に目的を持たないデータが混在してしまうことになり、すぐに回線はパンクしてしまうでしょう。
しかし、そういった明確なルールが定められていることにより、データは目的の場所へと届けられるのです。

プロトコルの概念

その「ルール」をもっと細かい分類に分けると、『OSI基本参照モデル』という階層が見えてきます。
これはその「ルール」であるプロトコルをより細かく区分けしたものとなり、その分類は第1層から第7層まであります。
それらによって、データ形式や用いられるアプリケーションが指定されていることにより、円滑なデータ通信が行えるようになっているのです。

さて、そのプロトコルには種類があり、現在は『TCP/IP』というプロトコルが一般に広く用いられています。
このTCP/IPには、データを「パケット」という細かい単位に分けてやりとりする仕組みがあります。
そもそも、ネットワーク上では日々様々なデータがやりとりされていますが、もしそのネットワーク上に、1人だけ、とてつもない容量のデータを一気にやりとりする人が現れたらどうなってしまうでしょうか。

一度に流せるデータ容量には限界がありますから、きっとその人以外、満足にデータ通信が行えないようになってしまうでしょう。
ですから、一つのファイルを「パケット」としていくつにも分割し、データが送られてきたときにそれを再結合することによって、ネットワーク上の混線を防ぎ、もしデータに不備(欠け)があっても、その欠けた部分のパケットだけを受け取ることが出来るようになっているのです。
いわゆる『パケット代』というのは、このパケットをどのくらい大量にやりとりしたか、ということであり、料金が高くなるのは、それだけ多くのデータ通信を行った、ということになります。